前提として、現在mesaはH.264/AVC及びH.265/HEVCのサポートをデフォルトで無効にしており、Archlinuxのmesaパッケージはこれを有効にした状態でビルドしているのに対し、Manjaroでは無効の状態でビルドしているため、公式パッケージでは非Nvidiaの環境ではH.264, HEVCに対するアクセラレーションが効かないという問題があります。
これに対する比較的容易に回避策としてAURの mesa-git
パッケージを導入するという方法があります。このパッケージは可能な限り機能を有効にした状態でビルドするため、特にPKGBUILDに手を入れなくてもこれらの有効化が可能です。
そして、2023-08-29アップデートで新たに mesa-780m
パッケージがextraとして追加されました。
このパッケージはAMDのモバイルAPUに搭載されるRadeon 780M向けのfixが入ったバージョン、ということになっていますが、 mesa-git
の別名を持っており、 yay -S mesa-git
とかやると mesa-780m
が入るようになっています。
そして、このパッケージは mesa-git
ベースとなっており、H.264, HEVCのサポートも有効になっています。
780M向けのfixが本家に取り込まれた後このパッケージの扱いがどうなるか分かりませんが、今暫定的にはこの方法で対処できそうです。